行政書士として開業準備を進めていると、かなり早い段階で「職印をどうするか」という問題にぶつかります。
パソコンやプリンターのように性能を比較するものではありませんが、職印は行政書士としての業務や登録申請に関わる可能性がある大事な道具です。私も開業準備中に、サイズはどれがよいのか、丸印なのか角印なのか、ネット通販で作ってよいのか、かなり迷いました。
結論からいうと、職印は安さだけで決めない方がよいです。まず所属予定の行政書士会の案内を確認し、そのうえでサイズ、表記、書体、材質、納期を見て選ぶのが安全です。
そのうえで、もし近所に昔ながらのはんこ屋さんがあるなら、そこで作る優先度はけっこう高いと思っています。
ネット通販は価格や種類を比較しやすく、とても便利です。ただ、開業直後の行政書士にとって、地元の事業者と1人でも知り合いになることには、それとは別の価値があります。職印を作るだけでなく、「この地域で開業する行政書士です」と自然に挨拶できる機会にもなるからです。
職印以外にも、開業時にはパソコン、プリンター、名刺、表札、会計ソフトなどを順番に準備する必要があります。全体像はこちらの記事でまとめています。
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この記事では、行政書士の職印をどこで作るか、近所のはんこ屋とネット通販の使い分け、サイズや書体、価格帯の考え方を、開業経験者の目線で整理します。
この記事でわかること
- 行政書士の職印を作る前に確認すべきこと
- 近所のはんこ屋で作るメリット
- 印鑑通販と街のはんこ屋の違い
- サイズ・書体・材質・価格帯の選び方
- 安さだけで選ぶと後悔しやすいポイント
結論
行政書士の職印は、まず所属予定の行政書士会の案内を確認してから作るのがおすすめです。
職印のサイズや表記、登録時の扱いは、行政書士会ごとの案内や運用によって違いがある可能性があります。全国どこでも同じ、と決めつけて注文するのは避けた方が安心です。
作成先としては、主に次の選択肢があります。
| 作成先 | 向いている人 |
|---|---|
| 近所のはんこ屋 | 直接相談したい人、地元の事業者とつながりを作りたい人 |
| 印鑑通販サイト | 価格や種類を比較しながら選びたい人 |
| 行政書士向け職印セット | ケースや朱肉もまとめて用意したい人 |
個人的には、近所にはんこ屋さんがあるなら、一度相談してみる価値は高いと思います。
職印そのものの品質や納期を確認できるだけでなく、開業する地域の事業者と顔の見える関係を作れます。行政書士業務は地域の人や事業者とのつながりが後から効いてくることもあるので、単純な価格比較だけでは測れないメリットがあります。
どこで作る場合でも、注文前に「行政書士会の案内に合っているか」「表記に誤りがないか」「納期が登録申請に間に合うか」を確認しましょう。
登録後すぐに人と会う予定がある場合は、職印だけでなく名刺の準備も考えておきたいところです。最初に何枚作るか、何を載せるかは別記事で整理しています。
関連記事:[行政書士開業に名刺は必要?何枚作るべきか・載せる項目・おすすめ印刷サービス]
悩みやすいポイント
職印で一番悩みやすいのは、「間違ったものを作ってしまわないか」という不安です。
パソコンやプリンターなら、多少スペック選びを間違えても使い道があります。しかし職印は、サイズや表記が合わないと、登録申請や業務で使いにくくなる可能性があります。
また、安い印鑑でよいのか、少し高くても長く使えるものを選ぶべきかも迷います。開業時は出費が多いので、できるだけ安く済ませたい気持ちはよく分かります。
ただ、職印は頻繁に買い替えるものではありません。毎日のように使う人もいれば、重要な書類のときだけ使う人もいますが、いずれにしても行政書士としての印象に関わる道具です。
さらに、近所のはんこ屋とネット通販のどちらにするかも悩みどころです。
ネット通販は安くて早いことが多く、行政書士向けの商品も探しやすいです。一方で、実店舗なら表記やサイズを相談しやすく、納期や印影の雰囲気も直接確認できます。さらに、地元で開業するなら、はんこ屋さんとの会話そのものが小さな営業活動や地域への挨拶になることもあります。
登録申請前に作ってよいのか、行政書士登録後に作るべきなのかも悩みどころです。この点は、所属予定の行政書士会の案内を必ず確認してください。登録申請前に最新の案内を確認してから注文するのが安全です。
選び方の基準
職印を選ぶときは、「どこで買うか」より先に、「何を確認してから買うか」を決めると失敗しにくいです。
まず行政書士会の案内を確認する
最初に確認したいのは、所属予定の行政書士会の案内です。
職印のサイズ、表記、登録時に必要な手続き、印影の提出が必要かどうかなどは、地域や時期によって案内が異なる可能性があります。
ネット上にはさまざまな情報がありますが、古い情報や別地域の情報をそのまま信じるのは危険です。職印を注文する前に、所属予定の行政書士会の公式案内や登録申請書類を確認しましょう。
近所のはんこ屋は地域との接点になる
近所にはんこ屋さんがあるなら、職印作成の候補としてかなり前向きに考えてよいと思います。
理由は、単に職印を作れるからだけではありません。行政書士として開業する地域で、地元の事業者と1人でも知り合いになれるからです。
はんこ屋さんは、地元の会社、個人事業主、士業、町内の人と接点を持っていることがあります。そこで「今度この近くで行政書士事務所を開業します」と自然に話せるだけでも、地域に入っていくきっかけになります。
もちろん、職印の品質、価格、納期が合わない場合に無理をする必要はありません。ただ、ネット通販で数百円・数千円安く済ませることだけを基準にせず、「地元で顔を覚えてもらう機会」として考えると、実店舗で作る価値は十分あります。
サイズは例を参考にしつつ断定しない
行政書士の職印は、一定のサイズ感で作られることが多いですが、この記事では「このサイズなら必ず大丈夫」とは言い切りません。
注文ページに行政書士向けのサイズ例が用意されていることもありますが、それが自分の所属予定の行政書士会の案内に合っているとは限りません。
サイズを選ぶときは、行政書士会の案内、注文先の行政書士向け商品説明、実際に使う書類の押印欄の大きさを見て判断しましょう。
実店舗で相談する場合も、「行政書士登録用に使う予定です」と伝えたうえで、最終的には自分で行政書士会の案内と照らし合わせることが大切です。
書体は読みやすさと見た目のバランスで選ぶ
職印の書体には、篆書体、印相体、古印体など、いくつかの選択肢があります。
見た目の重厚感を重視するなら篆書体や印相体を選ぶ人もいますし、読みやすさを重視するなら古印体などを検討する人もいます。
行政書士の職印は、趣味の印鑑ではなく業務で使うものです。極端に読みにくい書体や、事務所名・氏名が分かりにくいデザインは避けた方が無難です。
材質は価格と耐久性で考える
職印の材質には、柘、黒水牛、チタンなどいろいろあります。
安価な材質でも使えるものはありますが、欠けやすさ、押しやすさ、見た目、重さ、耐久性は違います。長く使う前提なら、極端に安いものだけで決めるより、耐久性も見ておきたいところです。
高級な印材を選べば仕事が取れるわけではありませんが、あまりに安っぽく見えるものや、印影が不安定なものは避けた方が安心です。
印鑑通販と実店舗の違い
印鑑通販のメリットは、価格や種類を比較しやすいことです。行政書士向けの職印セットが用意されていることもあり、ケースや朱肉までまとめて選びやすいです。
一方で、実店舗のはんこ屋は、直接相談できる安心感があります。表記やサイズに不安がある人、急ぎで納期を確認したい人には向いています。
さらに、地元のはんこ屋で作れば、開業地域の事業者と顔を合わせるきっかけになります。これはネット通販にはないメリットです。
どちらが正解というより、自分がどこまで確認したいか、地域との接点をどう作りたいかで選ぶとよいです。ネット通販で作る場合でも、注文前の確認画面や校正対応の有無はしっかり見ておきましょう。
最初から高いものを買わなくてよい理由
職印は大事な道具ですが、開業直後から過度に高額な印鑑を買う必要はありません。
開業時は、職印以外にも出費が多いです。パソコン、プリンター、Office、PDFソフト、名刺、表札、ホームページ、会計ソフトなど、必要なものを一つずつ揃えていくことになります。
職印は、行政書士会の案内に合っていて、押印しやすく、印影が安定していれば、必ずしも高級品である必要はありません。
ただし、近所のはんこ屋で作る場合、ネット通販より少し高くなることはあるかもしれません。その差額をどう見るかです。
単純な価格だけで見れば通販が有利なこともあります。でも、直接相談できること、納期や印影を確認しやすいこと、地元の事業者とつながれることを考えると、多少の価格差には意味がある場合もあります。
もちろん、無理に高いものを選ぶ必要はありません。必要十分な品質で、納得して使えるものを選びましょう。
ただし、ここはケチらない方がよいポイント
職印でケチらない方がよいのは、要件の確認、品質、周辺小物です。
まず、要件の確認です。サイズや表記を確認せずに注文してしまうと、あとから不安が残ります。登録申請前に最新の案内を確認し、分からない点は所属予定の行政書士会に確認してください。
次に、印影の品質です。押したときに文字がつぶれやすい、欠けやすい、まっすぐ押しにくい印鑑は、業務で使うにはストレスになります。重要書類に押すことを考えると、あまりに品質が不安なものは避けた方がよいです。
そして、印鑑ケース、朱肉、捺印マットも忘れがちです。職印本体だけ買っても、きれいに押せる環境がなければ困ります。特に朱肉は、安価なものだとにじみやすかったり、乾きにくかったりすることがあります。
職印は「本体だけ」ではなく、「きれいに保管して、きれいに押す」ための道具も含めて準備すると安心です。私は手のひらサイズのジッパーケースにまとめて持ち歩いています。
おすすめの選び方
私が開業準備中の人にすすめるなら、次の順番で進めます。
- 所属予定の行政書士会の登録申請案内を確認する。
- 職印のサイズ、表記、必要な手続きがないか確認する。
- 近所にはんこ屋があるか調べる。
- 実店舗と印鑑通販の両方を比較する。
- 材質、書体、納期、校正対応を確認する。
- 印鑑ケース、朱肉、捺印マットも一緒に用意する。
近所にはんこ屋さんがあるなら、まず一度相談してみるのがおすすめです。行政書士登録用の職印を作りたいことを伝え、サイズ、書体、納期、価格を確認します。
そのうえで、ネット通販の行政書士向け職印セットとも比較すれば、価格だけでなく、相談しやすさや地域とのつながりも含めて判断できます。
ネット通販で作る場合は、行政書士向け職印として販売されているものを候補にすると探しやすいです。ただし、商品ページの説明だけで安心せず、自分の所属予定の行政書士会の案内と照らし合わせてください。
また、職印とあわせて名刺や表札・看板も検討する時期になります。事務所名、住所、電話番号、ホームページURLなどが固まってから作った方が、作り直しを避けやすいです。
関連リンク
近所にはんこ屋さんがある場合は、まず実店舗で相談してみるのもおすすめです。価格だけでなく、表記や書体を相談できること、地元の事業者とつながれることも開業準備の一部になります。
ネット通販で比較したい場合は、行政書士向けの職印を扱う印鑑通販サイトを確認すると選びやすいです。価格やキャンペーンは変わるため、最新情報は販売ページで確認してください。
Amazonや楽天でも、印鑑ケース、朱肉、捺印マットなどの周辺用品を探せます。職印本体だけでなく、きれいに押すための道具も一緒に準備しておくと安心です。
書類保管用品もあわせて用意しておくと、登録申請書類や開業後の重要書類を整理しやすくなります。必要なものを一度に買いすぎず、使いながら足していくくらいで十分です。
よくある質問
行政書士の職印はいつ作ればよいですか?
登録申請の準備段階で必要になる可能性があるため、早めに確認しておくのがおすすめです。ただし、作成前には所属予定の行政書士会の最新案内を確認してください。登録前に作るべきか、どのような印影が必要かは、案内に従うのが安全です。
職印は近所のはんこ屋で作るべきですか?
近所にはんこ屋さんがあるなら、優先度は高めに考えてよいと思います。直接相談できる安心感があり、地元の事業者と知り合うきっかけにもなります。価格だけなら通販が安いこともありますが、開業地域との接点を作れる点は実店舗の大きなメリットです。
職印のサイズは決まっていますか?
一般的に使われるサイズの例はありますが、この記事では全国共通の決まりとして断定しません。行政書士会ごとの案内や運用が関わる可能性があるため、所属予定の行政書士会に確認してください。
ネット通販で作っても大丈夫ですか?
ネット通販でも職印を作ることはできます。ただし、サイズ、表記、校正対応、納期を必ず確認しましょう。行政書士向けと書かれていても、自分の所属予定の行政書士会の案内に合うかは別途確認が必要です。
職印以外の印鑑も必要ですか?
業務用の銀行印や認印などを分ける人もいます。何をどこまで用意するかは、事務所の運用や口座開設、書類管理の方針によります。職印と実印、銀行印、認印の役割を混同しないようにしましょう。私は公正証書の証人用として少し大きめの印鑑も1本作りました。
まとめ
行政書士の職印は、開業準備の中でも慎重に選びたい道具です。
大事なのは、安さだけで決めないことです。まず所属予定の行政書士会の案内を確認し、サイズ、表記、書体、材質、納期を見てから注文しましょう。
作成先は、近所のはんこ屋でも印鑑通販サイトでも構いません。ただ、近所にはんこ屋さんがあるなら、一度相談してみる価値は高いです。直接相談できるだけでなく、地元の事業者と1人でも知り合いになれることは、開業直後の行政書士にとって小さくないメリットです。
ネット通販は、価格や種類を比較しやすく、行政書士向けセットも探しやすいです。実店舗と通販を比べながら、価格、品質、納期、相談しやすさ、地域とのつながりを総合的に見て決めるのがおすすめです。
登録申請や行政書士会の運用に関わる部分は、必ず最新の案内を確認してください。分からない点は、所属予定の行政書士会に確認してから作成するのがいちばん安全です。
職印と同じく、表札や看板も登録前後で準備タイミングに迷いやすいものです。自宅開業か賃貸事務所かによって必要性が変わるため、あわせて確認しておくと安心です。
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